管理人ヒツジが中国の上海地区に夫と一緒に住んでいた経験を活かして中国での生活習慣や中国の環境、状況などをご紹介します。
また、中国に駐在している方や出張、旅行でこんな体験をしました!と言う方がいらっしゃいましたらどんな体験談でもいいのでメールお願いします。もし上にあるカテゴリ以外の場合でも新規カテゴリを作成します。記事として採用されれば貴方のホームページアドレス、自己紹介、アバターなども一緒に掲載致します。(記事の内容はモラル、秩序に反するものは掲載致しかねます。)
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上海地区の経済 レポート1( 日中市場の異質性に着目せよ @)
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日本企業の中国内販ブームが一段と盛り上がっています。販売活動といえば、これに欠かせないのが販促プロモーション。しかし、費用がかかっているにもかかわらず、販売実績に十分反映されない。これで悩んでいる企業も少なからずあります。その主な原因は、日本市場と中国市場の異質性を十分認識できていないところにあると思われます。中国市場で低予算かつ効果的な販促プロモーションを仕掛けるかについて、説明します。
まず、テクニカルな部分に入る前に中国市場における販促プロモーションの重要性と市場の特徴について考えてみたい。商品を市場で最大級に売りさばくために宣伝活動は欠かせないところ。いうまでもない万国共通の鉄則だが、中国市場には特にこれが重要だというものがある。消費市場としての成熟度が非常に低いというところに注目。
1978年に故トウ小平氏が改革開放政策を打ち出してから、10年以上たってようやく沿海部が豊かになった。言い換えれば沿海部が豊かになり、消費市場が本格的にでき始めたのが90年代半ばで、消費市場の歴史はまだ10年程度と非常に短いのです。富を築いた人、生活が少し豊かになった人、それほど収入が増えていなくてもリッチになる夢を見ている人――。「消費」の素晴らしさを突如目の当たりにしたところで、欲望が一気に爆発しました。しかし、消費市場の歴史が浅いだけに、消費欲があっても、商品の良し悪しを見極める力、価値観など基層的部分の整備がとても追いついていない状態です。
インフラなき消費市場の暴走は、消費者をやみくもなブランド買いに駆り立てるという結果をもたらす。世界の超一流ブランドをどこが良いのか分からないまま買いあさる。何も中国だけの話ではなくバブル時代の日本も似たような状況だったと思います。ブランドをうまく売り込めば、予想以上の効果が得られる。未熟な消費市場での販促プロモーションは大変重要な役割を担っているはずです。
中国ではメディアの機能がうまく作動していない状況にあります。一定レベルのコンテンツを制作する力そのものを中国のメディアは持ち合わせていない。情報が極端に不足していると、未熟な消費者はメーカー側の販促プロモーションに簡単に乗せられてしまう。つまり、メーカーの販促プロモーションが、消費者の購買行為を左右する重要なキーになっている。
13億人の市場規模という大きな誘惑を前に、世界の大手企業のほとんどが中国に進出しています。内販市場を狙う上で、世界一流のプロモーションの手法も持ち込んでいます。しかし、世界一流といえども、中国市場ですべてが成功するわけではなく、惨敗を喫する事例も数え切れない。失敗、撤退となると、企業のイメージダウンにつながるし、中国事業担当の役員幹部の責任問題にも発展する。関係者としてはなるべく密かに始末したいものです。新聞発表でも本当の敗因に触れないことが非常に多い。ただ、失敗例の中には販促プロモーションの不備が目立つものが多くを占めています。
中国市場での正しい販促プロモーションはどんなものか。その内容は多くの分野に関連しており、地域販売チャンネルの調整と相互協力、地域の分け方、人的資源の配置と管理、物流と商流の総合プランニング、粗利管理とチャンネルごとの利益、消費者のし好、地域別の消費習慣、メディアの活用、工商、税務、各種法令法規の情報仕入れと運用管理、リスク管理など多岐にわたる。この中から重要なポイント数点に的を絞って説明したいと思います。
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| 上海地区の経済 レポート2( 日中市場の異質性に着目せよA) |
中国の駅の広告と空港の広告は、まったく異なる層の消費者の目に触れています。日本では考えられない。「一億総中流」の日本では、電車に乗る人も飛行機に乗る人も消費者層という観点から見ればそう変わらない。キヤノンの新型デジタルカメラは、東京駅にも羽田空港にも同じ広告が出ている。 しかし、中国は違う。上海浦東国際空港を利用する人と上海駅を利用する人を比べてみればすぐ分かる。大手企業や外資企業のビジネスマン、企業経営者、エリート官僚は飛行機で出張、旅行するが、鉄道駅は出稼ぎの民工(地方出身の労働者)でごった返している。空港利用者と駅利用者の平均所持金と収入を比較すれば、数倍から数十倍の格差が出るだろう。
最近、浦東空港の搭乗口に、香港上海銀行(HSBC)の派手な広告が目に付くようになった。富裕層をとことん狙っているHSBCは、間違っても上海駅のプラットホームに広告を出さないでしょう。
市場を細分化し、それに応じた商品を割り出す「セグメンテーション」は、マーケティング、商品の企画開発から、販売活動に至るまで一貫して最も重要な核心部分だ。中国市場でのセグメンテーションが日本以上に重要なのは、両国の社会構成、消費者構成が構造的にまったく異なっているからだと思っています。
日本は絶対多数の中産階級層からなるラグビーボール型だが、中国は貧富の差が激しいピラミッド型で、中産階級層の中のアッパークラスと富裕層が全人口の1割未満と見てよい。日本企業をはじめ、多国籍企業の多くがターゲットとする中国人消費者はこの1割に属している。従って日本のマーケティング手法や、販売手法を市場の構造が異なる中国に持ち込んでも歯が立たず、逆に既存手法の犠牲者となるケースさえある。中国市場向けの商売では、成功体験の持ち込みが一番の大敵でしょう。
日本で成功を収めた企業は、一方通行的に中国市場をとらえがちです。しかし、市場を自社の固有事業または製品との大まかなフィット感だけで選択したのでは、商品は売れない。中国市場からの視点では、フィットしている部分よりフィットしていない部分のほうが目立つ場合が非常に多いからだ。セグメンテーションは、市場との不一致を削減し、一致する部分を増やすためにターゲティングの前に行なう「市場の理解」だという。社会構造の異質性から考えると日中両市場のセグメンテーションの特性を十分に認識する必要があるはずです。 日本でもセグメンテーションについての考え方は時代の変遷とともに大きな変化を見せている。「かつての高度成長期では、すべての顧客を対象として、大量生産・大量流通・大量広告を単一の製品で展開する“マス・マーケティング”が主流の考え方だった。しかし、市場が成熟化し“つくれば売れる”という時代ではなくなってくると、セグメンテーションに基づいて各標的市場を選定し、各々に合った製品を展開する“ターゲット・マーケティング”が主流となっている」(野村総研「経済用語の基礎知識」より引用)と定義づけられている。
中国市場で日本の製品・サービスを売り込むには、まさにこのターゲット・マーケティングが核心部分となる。富裕層を狙うなら、マーケット総規模の1割という特定のセグメントに照準を合わせることになる。標的を適切に絞り込んでマーケティングの資源を集中投下するのが肝心。このあたりに日中市場の大きな違いがあると思っています。 |